こんにちは。
先日、朝の準備をしている時に
テレビから宇多田ヒカルさんの
新曲が流れてきました。
流れてきたのは曲の一部なのですが
その歌詞が結構印象的だったので
ちょっと紹介しますね。
「自由に慣れれば慣れるほど
不自由だって、どうして誰も
僕らに教えてくれなかったの」
という歌詞です。
というか、正確な歌詞を引用しようと
ネットで調べていたら、
夫婦別姓に言及したということで
結構話題になってるみたいですね。
まあ、夫婦別姓については
今回の話の趣旨と違うので
ちょっと触れずにいきましょうか。
この歌詞を初めて見た時、
「あぁ、確かに自由って実は
思った以上に危険な側面が
あるよな」
って感じたんですね。
例えば、
エーリッヒ・フロムという
ドイツ生まれの精神分析家、
社会思想家が著書である、
『自由からの逃走』
で、自由についての人間心理に
面白い見解を述べています。
まあ、ざっくりと言えば、
人は自由を求めて自立していく時
新しい世界と自立した関係を
築ければいいけど、
それが出来ず不安に負けそうに
なった時、
自由を失ってでもいいから
自由から逃れ、
不安から救い出してくれるような
人間などに服従しようとする。
という感じです。
「自由をよこせー!」
と頑張って自由を手にしても、
「えっ、自由になったけど
どうしたらいいん?」
って不安になって、
「自由はもういいから
誰かなんとかして」
みたいになるってことですね。
これだけ聞くとアホかって
感じですけど、笑
フロムが生きた時代は
ナチスがユダヤ人を
迫害していた頃で、
ナチスの台頭の背景に
このような人間心理の動きが
あったと分析したわけです。
だから、
戦争や虐殺さえも引き起こしかねない
ちょっと笑えない人間心理と
いうことですね。
現代で宇多田ヒカルさんが
歌っているように、
「自由って案外しんどいかも」
と感じている人は、
実は結構増えているんじゃないかと
僕は思っています。
今、AIがどんどん発展してきていますから
現代の自由からの逃走先はAIへの依存へ
向かうのかなとも思いますね。
その先の未来を思うと、
ターミネーターの世界が現実味を
帯びてきているようにも感じます。
怖い怖い。
じゃあ、僕たちはどう生きればいいか?
フロムからのヒントとして、
『自発性』
というキーワードがあります。
自発性とは指示や命令なしに
自分の意志で動くという
ことですけど、
僕はこの言葉をフロムと関係なしに、
『自分のルールに従うこと』
と解釈しています。
自由って何でもかんでも
自分の思いのままになる。
みたいなイメージが
あるかもしれませんが、
そのイメージで自由を目指す人が
多分しんどくなるんだろうと思います。
まあ、人は何かしら依存なしには
生きられないのかもしれませんね。
で、どうせ依存するなら
人が決めたルールではなく、
自分で決めたルールに依存し
従うほうがいいだろうと思います。
僕はこのブログを書いている時間は
最高に自由だなと感じます。
自分のルールづくりに
真剣に向き合う人が増えてくれたら
僕は嬉しいなぁと思いますね。
まあ、それは皆さんの自由ですね。笑
では。